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試奏昔話 in 倫敦

2009.12.07 23:05|Cello
今は友人の楽器をお借りしている私ですが、探していないわけではありません。
それどころか結構冒険してますよ!

それが海外での試奏、です。

正確に言うと、目的は楽器じゃなくて弓、でしたケド。
何故なら、特大スーツケースに弓は入れて持って帰ってこれるから。
楽器は流石に無理(^^;;


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欧州行くときは大概ひとり旅です。
今年は6月に北欧(スウェーデン、デンマーク)とイギリスに行きました。

イギリスでは、ロンドンと某地方都市の二カ所で弦楽器店に立ち寄っています。

ロンドンは、サザビーズ、クリスティーズというオークションでも勿論楽器を扱っていますし、超高級楽器を扱う事で有名なベア商会をはじめとして、楽器屋さんがたくさんあります。YAMAHAもあります。ちなみにYAMAHAでは楽譜買ってきました(笑)
Chappell(YAMAHA LONDON)


北欧でも楽器屋は探したんですが、ネットで探してもそれからホテルの人に聴いてみても、全然路面店が見つからなかったんです。でもロンドンはかなり見つかる。なんなのこの違い!
上記の内、ロンドンの一件は予約なしでふらりと、地方都市の一件はメールで訪問の約束をして出かけました。
ロンドンの滞在を長くすればもっと行けるなぁ。
あとブリストルにも楽器店が多いという噂もあります。

ロンドン:JP Guivier
地下鉄Oxford Circus駅から徒歩5分程度。
Oxford Circus自体デパートや高級ブランド店が連なる東京で言えば銀座みたいな場所ですから、かなりの一等地にあるってことですね。YAMAHAも最寄り駅は同じ。

その日は、コペンハーゲンからロンドンに着いた日(といってもフライトは2時間)で、夜は夜でロンドン交響楽団(コリン・デイヴィス指揮のベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&ブラームス:交響曲第3番!こてこて!)のチケットを持っていたので、ほんとに合間の滞在でした。

ふらりとお店に入り、弓が試奏したいと伝えました。
価格帯を聞かれたので、2000ポンド(1ポンド=約150円、約30万円)までと伝えると、10本くらいの弓と、500万円クラスのフレンチの楽器を貸してくれました。
試奏室は日本式3階で、窓開けっぱなし、防音設備当然ナシの普通のお部屋。
正面に2m×4mくらいの大きな鏡があるのだけが普通と違います。

その試奏室にはなんとお値段のないチェロが4台置いてあって、「弾き比べてみたいだろうから、好きに弾いていいよ」と残して店員さんは消えてしまいました。
計5台のチェロと10本の弓。
しばし途方に暮れ――ずに、デジカメ片手に写真を撮る私。
←のチェロの画像は、このときのフレンチです。

それから小1時間、がつがつ弾いて選んだ弓が、全然知らない銘の入った弓でした。
お値段2000ポンド。

買えない事はないが……。
しかし即決もできる値段でもない(ましてや異国)。

とりあえず作者の事を店員に尋ねると、一言「Lovely!」

うん、好きだよね、イギリス人は「lovely」。老若男女問わず、シチュエーションを問わず使える魔法の言葉。天気が良くても、好きなチームが勝っても、料理が美味しくても、「lovely!」。

ちなみに、ダダ漏れだった私の演奏も、習い始めて4ヶ月(当時)だって言ったら「lovely!」だって。
おべっかでも嬉しいよ。


さて、その翌日は、イギリスが誇る時間厳守電車で近郊都市へ。目的地はケンブリッジのちょっと先、イーリーという街で、ケンブリッジの主教区を治める大聖堂があります。
イーリー大聖堂
中にステンドグラス博物館も併設されている素晴らしく見事な教会なのですが、まあ、目的はそこではなく。

Aitchison & Mnatzaganian

チェロの制作者さん兼お店。
制作者の旦那さんは出張中ということで、奥さんに出迎えていただき部屋に通される。
お店とは言っても普通の家なのです。

弓を探している事は伝えてあったので、チェロ(ミッテンヴァルト製のオールド)を貸していただき。お茶とお菓子まで頂き。
今度は100本近い弓とメモを渡される。

曰く。

「先入観を与えるから、値段は言わないわね。弾くだけ弾いて自分が気に入った弓を見つけてみて」

ひょーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!


あ、余談ですが、ここのところのヨーロッパは日本茶ブームです。
ペットボトルでも日本茶(特にフレーバーティ)は普通に売っているし、飛行機でも日本茶がよく売れている(日本人以外に……)。
で、奥さんにも「Coffee? English Tea? Japanese Tea?」
常備ですか!

というわけで、以前チェロの講師をしていた事もある奥さんから楽譜を借り(バルトークの二重奏曲)、後は空で覚えている教則本の曲を適当に退き散らかす。

弦ダコ君が痛んで悲鳴を訴える頃に終了。

このとき気に入ったのは、2本。
1本は日本でも著名なHillの弓。そしてもう一本が、前日ロンドンで出会った制作者の弓でした。

それが、Paul Sadka。
ハンガリー系イギリス人。元チェリスト。店の人の話だと、弓の使いにくさに業を煮やして自ら制作者になってしまったとか。アイルランドとクレモナで修行、パリで工房を構えています。
検索すると、イギリスの楽器屋のサイトではよく引っかかるし、どうも、イギリス国内ではそれなりに名の通った制作者のようです。

これがいい、と言ったときの奥さんの台詞が「Cleaver!」
あら?正解でした???

しかしこのときはまだ自分の腕も自分の耳も到底信じられず(繰り返しますが異国だし)、この名前だけを胸に刻んで帰ってきました。


で、イーリー大聖堂を見学して、夕方の電車でロンドンに舞い戻り、その足でオペラ座の怪人(確か7回目……?)を見に行きましたとさ。

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とまあ、日本の楽器屋とはだいぶ違う試奏模様でした。

ロンドンにご旅行の際は是非、楽器屋へ。

そしてYAMAHAの地下で楽譜購入をお忘れなく(回し者?)


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コメント

日本茶@諸国

うららさん、こんばんは。
すごくアクティブですね!
私も同じ頃に十日ほどオランダにいたのですが、
楽器屋さん訪ねるなんて思いつきもしませんでした。
コンセルトヘボウは(建物を)見に行きましたが。

日本茶はホテルの朝食でもあったりしますね。
スーパーで売っていたGreen tea はジャワ産でしたが。
マレーシアではリプトンティーバッグでも緑茶が売ってました。
タイでペットボトルの緑茶を買ったらレモンと砂糖入りでびっくり。

そうそう、
写真の楽器はてっきり里子のチェロかと(笑)

すご・・・

僕も東京や関西のお店はけっこう試奏しましたが、すごいですね。
あちらは奥が深いんだなと思いました。
価格的には国内よりはかなりお安いのでしょうか?
良い楽器との出会いがあると良いですね。

Re: すご・・・

■えにおさま

コメントありがとうございます。

ま、試奏のためだけに旅行に行ったわけではないので(笑)

> あちらは奥が深いんだなと思いました。

奥が深いのか、放置がデフォルトなのか……。
でもたぶんスタンスが全然違うのだとは思います。

> 価格的には国内よりはかなりお安いのでしょうか?

まあ、為替レート次第、ですよね……、どうしても。
ポンドはとにかく変動の大きい通貨で、2~3年で1ポンド=130~250円くらいまで振れたりもしますし。

基本的に日本より選択の余地はあるのではないでしょうか。おそらくは。

甘いお茶。。

■ククーロさま

こんばんは。
ハイ、アホなほどにアクティブです(旅行中は)。
ひとり旅で夕飯も困るので、逆に演奏会予定を調べてねじ込みます。帰りに駅やスーパーで買った果物とかパンとかちょっとだけ摘む、というのがパターンです(^^;;

> コンセルトヘボウは(建物を)見に行きましたが。

次は是非中に♪

私が一番感動したのは、やっぱりムジークフェラインザール(音友協会)でした。
ウィーン交響楽団(2階席)と、ウィーンフィル(立ち見)。
涎出そうでした(笑)

> 日本茶はホテルの朝食でもあったりしますね。

ありますね。

> タイでペットボトルの緑茶を買ったらレモンと砂糖入りでびっくり。

甘いですよね。
ITOENと書いてあっても要注意!です!!

> 写真の楽器はてっきり里子のチェロかと(笑)

里子まだ自然光の下で撮れてないんです(^^;;
そして現在、和室で寝ぼけてるので……、どう絵にしようかと(笑)

すごいですね~

だいたい一人旅ってすごいです!
私、海外は独りで行ったことないし、やっぱり言葉が不安です。

韓国に行った時には、やはり楽器屋さんに寄り、
って私も楽譜目的だったのですが、
結局、楽譜でなくメトロノームなんて買って帰ってきちゃうし( 一一)

来月、ロンドン久しぶりに行きます。
なので、めっちゃ興味深々で読んじゃいました~♪
YAMAHA…楽譜探しかぁ~行きたいけど、
フリーの時間が少ないので難しいかも(ノ_・。)

Re: すごいですね~

■まゆっぺさま
こんばんは。
コメントありがとうございます♪

言葉は……、どんどん衰えてきてますが、それでもグランドピアノ1台分くらいはお金掛けましたので(^^;;

> YAMAHA…楽譜探しかぁ~行きたいけど、
> フリーの時間が少ないので難しいかも(ノ_・。)

ツアーで行かれるんですか??
フリータイムにお買い物に行かれるなら、Oxford Circus付近は通られる可能性は高いですけど……。リバティから5分って辺りかな……。
でも是非ロンドンでしか味わえない事優先に楽しんできてください!

またクリスマス会ででもロンドン話しましょう!
Fさんもロンドン詳しいですよ~。

元チェリストの弓

うららさん

はじめまして。
元チェリストの弓製作家、Sadkaさんの弓は私も興味がある弓の一つなのですが
実際に弾かれてみてどんな感じだったかもし覚えていらっしゃいましたら
教えていただけませんか?
私も100本の弓を弾き比べてみたいところですがなかなかそうもいかず。。
3年も前のことをお聞きするのは恐縮ですがよろしくお願いします。

Re: 元チェリストの弓

Re: 元チェリストの弓

ゴーシュさま

はじめまして。

Sadka氏の弓ですが、記事通り何分チェロ歴4ヶ月の頃ですので、
非常に感覚的な思い出なのですが……、
・重さを感じない
・バランスがいい
・他の弓と比較して、とにかく弾きやすい

という感じでした(月並みな言葉で申し訳ないです)。

図らずともとも2箇所で同じ方の作った弓に出会い、印象深かったです。
3年経った今でも、正直名残惜しくて、よく思い出します。

次にロンドン(ないしは、パリですかね……)の楽器屋さんに行って、Paul Sadkaの弓があったら良かったら、迷うことなく買って帰るのでは、と思ってます。

あまり参考にならない感想ですみません。
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プロフィール

うらら

Author:うらら
チェロの練習記を中心に音楽記その他モロモロを綴ります。
基本的にぐうたらです。

ピアノ:
ピアノ歴X年。ブランクありの再開組。の、またお休み中。

チェロ:
チェロ歴4年(2009年2月~)

ぐうたらながら、チェロ弾いてます。

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